乳腺科

乳がん検診

乳がんは、女性がかかるがんの中で最も多く、一生のうち9人に1人かかります。

乳がんは、女性がかかるがんの中で最も多く、一生のうち9人に1人かかります。


乳がんを予防する方法はなく、乳がんにかかりますと、少し古い統計(2012年)ですが、かかった方の30%が乳がんで亡くなっています。


しかし、乳がんは、早期に発見して治療をすれば、90%以上治る病気です。


必ず乳がん検診を受けましょう。まったく症状のない時に乳がん検診を受けますと、乳がんが早期に発見される可能性が高いです。


当クリニックでは、女性診療放射線技師が撮影するマンモグラフィと、院長による超音波検査により、乳がん検診を施行いたします。


乳がんが疑われる方には、穿刺吸引細胞診・針生検等により、迅速に乳がんの有無を診断いたします。


高槻市・茨木市等の乳がん検診や、婦人科や外科での乳がん検診で異常を言われた方、また健康診断・人間ドック等で乳腺の異常を指摘された方などの精密検査(二次検診)も実施しております。



Q&A


Q.01 乳がん検診はどこで受ければ良いですか?


マンモグラフィと超音波検査機器を置いている乳腺外科で検診を受けてください。


Q.02 マンモグラフィって何ですか?


マンモグラフィは乳房専用のレントゲン検査機器です。


触ってもわからない、小さかったり、しこりを作らなかったりする乳がんを発見するのに優れています。


Q.03 マンモグラフィは痛いと聞きましたが、どうやって検査を受けるのですか?


透明の圧迫板で乳房をはさみ、薄く引き延ばして撮影します。


多少痛みを伴うことがありますが、痛みが続くことはありません。


Q.04 マンモグラフィを受けたら、乳腺エコー(超音波検査)は受けなくて良いですか?


マンモグラフィでは、しこりとして触れない乳がんに多い微細石灰化の発見に有用です。


これは、超音波検査では発見されないことが多いのです。また、現在のところは、マンモグラフィを併用しない超音波検査単独での 検診は、推奨されていません。


しかし、マンモグラフィでは見つからず超音波検査で見つかる乳がんもあります。 また超音波検査は、線維腺腫などの良性腫瘍の発見と鑑別診断に役立ちます。


乳がん検診は、視触診・マンモグラフィ・超音波検査を併用するのがベストです。


Q.05 30歳代でも乳がん検診を受けなければいけませんか?


日本人の乳がん発症のピークは40歳代です。40歳になったら乳がん検診を受けてください。


実際には、20歳前後でも乳癌にかかる方はおられ、30歳代から増えていきますので、20歳代や30歳代の方も検診に関心を持つことは 良いことです。


また、「ベースライン・マンモグラフィ」という考え方もあります。これは、「若くて健康なうちに正常のマンモグラフィを撮影しておくと、 その後の検診との比較ができて、病気が発見しやすくなる。」という考え方です。 特に、ホルモンのお薬を服用していたり、血のつながった方に乳がんの方がおられる場合は、乳がん発症のリスクが高まりますので、 30歳代からの乳がん検診をお勧めします。また、ご家族に乳がんの方がおられる場合は、20歳代から乳がん検診を受けても早すぎるとは言えません。


Q.06 家族にがんにかかった人がいなくても乳がん検診を受けなくてはいけませんか?


日本女性の乳がんにかかる割合は約11人に1人で、女性の悪性腫瘍にかかる割合の第1位です。


全国で年間約43000人の方が乳がんを患うと考えられ、今後も増加して、アメリカ(女性の8人に1人)やイギリス(女性の5人に1人)の 乳がんにかかる割合に近づいてきています。


ご家族にがんの方がおられなくても、乳がんにかかる可能性は十分あります。 40歳になったら必ず乳がん検診を受けましょう。


Q.07 乳房にしこりを触れませんし、痛みもありませんが、それでも乳がん検診を受けなくてはいけませんか?


乳がん検診の最大の目的は、しこりとして触れない早期の乳がんを発見することです。


早期発見の最大のメリットは「乳がんで死ななくてすむ」確率が高いことです。 早期に乳がんが発見されれば、部分的な手術(乳房温存療法)で済んだり、乳房再建術(人工的に乳房を元の形に戻す)を けたりするなどの、手術の選択幅が広がります。


さらには、髪が抜けたり、だるさや吐き気でつらい思いをする、抗がん剤の投与を受けなくて済む可能性が高くなります。


また、痛みの有無と乳がんの有無は、直接関係がありません。 しこりや痛みのない方こそ、乳がん検診を受ける意味があります。


Q.08 私の母は70歳になります。母は「もう乳がんにかかる年齢ではないから検診は受けなくても良い」と申しますが、本当でしょうか?


A.下のグラフをご覧ください。 (年齢階級別がん罹患率 乳房2004年)





乳がんにかかる方は、30歳代後半から急に増え、ピークは40歳代後半です。


他のがんに比べて、乳がんにかかる方の年齢層が若いことにご注目ください。 しかし、70歳になっても高い割合で乳がんにかかる方が多いことも、このグラフからおわかりになると思います。ご老齢になられても乳がん検診は必要です。



乳がん検診の費用について


1.保険診療


「乳房に痛みや違和感がある」「しこりを感じる」「乳頭から液が出てくる」などの自覚症状がある方は、保険診療になります。また、過去にしこりやのう胞を指摘された方も保険診療になります。

保険の種類により、費用の1割ないしは2割・3割を自己負担していただきます。

3割負担の方の初診の費用は、通常マンモグラフィと超音波検査を行い、4,000円弱になります。


2. 自費診療


「自覚症状が無いが乳がん検診を受けたい」という方は自費診療となり、費用の全額は自己負担になります。


当院での自費検診費


超音波検査           5,000円


マンモグラフィ    7,000円


マンモグラフィと超音波検査 11,000円


お勤めの職場から補助金が出る場合もあります。


自覚症状が無くても検査で異常が発見された場合、それ以降の精密検査には保険が適応されます。必ず保険証をお持ちください。


市民検診による乳がん検診


高槻市乳がん検診


高槻市在住の30代の女性は、二年間に一回、無料で超音波検査による検診が可能です。


40歳以上の方はマンモグラフィ検診が二年に一回無料で受けられます。


島本町乳がん検診


島本町在住の30代の乳がん家族歴のある女性および40歳以上の女性の方は二年間に一回、1,200円でマンモグラフィと視触診の検診が受けられます。


なお、島本町の国民健康保険をお持ちの方、後期高齢者の方は無料です。


市民検診を受診希望の方は必ず予約時に受付にお伝えください。



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