だんだん暑くなってまいりました。新型コロナウイルスの大量感染が始まってから、三度目の夏を迎えようとしています。
さて、その新型コロナウイルスですが、現在最も暴れているのはオミクロン株ですね。新型コロナウイルスは、ワクチンの3回接種を受けていても感染することがありますが、特にオミクロン株は感染力が強いです。
オミクロン株の前に流行したデルタ株の感染力は、水痘(水ぼうそう)並みと言われていました。水痘は「どんなに広い部屋でも、しかも一瞬でも、水痘にかかった患者さんと同じ部屋に居れば感染する可能性がある」「すれ違っただけでも10人に1人は感染する」と言われるほど強い感染力があります。オミクロン株はデルタ株以上に感染力が強いです。つまり「水痘以上に感染力が強い」ということになります。
確かに、デルタ株までの感染は、だいたい感染経路が分かる場合が多かったのですが、オミクロン株の感染は、感染経路不明が非常に多いです。
このオミクロン株では、エアロゾル感染を起こすことが公式に認められました。くしゃみなどのしぶきを「飛沫」と呼びますが、エアロゾルは「飛沫核」とも呼ばれます。飛沫から水分が蒸発し、軽くなったものです。飛沫だと2メートル以上は飛ばない、と言われましたが、エアロゾルは2メートル以上飛びます。「飛ぶ」というより空気中をフワフワ漂う感じになります。ただし、いずれは地面に落ち、感染力が失われます。
エアロゾル感染を起こすということは、「2メートル」というソーシャルディスタンスは意味がなくなります。2メートル以上離れていても感染する可能性がある、ということです。
政府は「マスク着用の指針」を発表しています。これに関して、大人に関しては従来言われていたこととあまり変わりません。屋外でも会話するときは、2メートル以上離れなければマスクが必要。屋内では、会話しなくても2メートル以上離れなければマスクが必要、ということです。
この指針が正解なのか?と考えますと、少し首をひねりますね。上記のとおり、「2メートル」にどれだけの意味があるかわからないからです。
しかし、他に適当な指針がないために、ひとまずこれに従うしかないでしょう。
ベラベラお話しなければ、屋外ではマスクを外すことが可能です。暑くなってきますと、これだけでも救いですね。